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高速道路の通勤手当はどこまで非課税?支給の可否と条件を解説

公開日:2026年09月11日

最終更新日:2026年09月11日

運用・管理

自動車で通勤している従業員から、高速道路を利用したいと相談されて対応に苦慮している労務担当者の方も多いのではないでしょうか。
2026年4月から、交通用具利用の通勤に対して長距離区分の非課税限度額が新設されたこともあり、高速道路または有料道路を利用する通勤経路はますます広がるかもしれません。

この記事を読めば、高速道路代を通勤手当として認められる基準を理解し、適正な支給額や非課税の判断ができる状態になります。

<この記事でわかること>

高速道路の通勤手当に法的な支給義務はない

高速道路の利用料金を通勤手当として支給することについては、企業に法的な義務はありません。
そもそも通勤手当自体が、労働基準法などで支払いが義務付けられているものではなく、福利厚生の一環として各企業が任意で設けている制度です。

そのため、高速道路の料金を支給するかどうかは、会社の判断に委ねられます。

会社の就業規則や個別の判断によって支給されるかが決まる

高速道路料金の支給の可否は、会社の就業規則や賃金規程など、社内ルールによって定められています。
会社のある地域の交通環境や、高速道路が近隣に走っているかなど外部要因も大きく影響しているでしょう。

上記の規程に通勤手当に関する記載があり、その中に高速道路料金の取り扱いが明記されていれば、その内容に従って支給可否が決まります。
もし規程に明記されていない場合でも、通勤距離や時間、業務の性質などを考慮して例外的に支給が認められるケースもあります。

【最新情報】高速道路代を含む通勤手当の非課税限度額

高速道路代が通勤手当として支給される場合、気になるのが税金の扱いです。
通勤手当は一定の金額まで所得税が非課税となる非課税限度額が設けられています。

ここでは、高速道路代を含めた場合の非課税ルールについて最新の情報を解説します。

所得税が非課税になる上限は月額15万円

高速道路料金を含む通勤手当の所得税非課税限度額は、「月額15万円」です。
これは、電車やバスなど公共交通機関を利用する際の非課税限度額と同じです。

ただし、この非課税措置が適用されるのは、その通勤経路が「経済的かつ合理的な経路」であると会社が認めている必要があります。

通常の通勤手当(距離に応じた非課税枠)と高速道路代の関係性

マイカーや自転車で通勤する場合、通勤距離に応じて定められた非課税枠が適用されます。
高速道路を利用する場合、この距離に応じた非課税の通勤手当(ガソリン代など)に加えて、高速道路代も支給されることがあります。

この場合、距離に応じた通勤手当と、高速道路代の実費を合算した金額に対して、月額15万円の非課税限度額が適用されます。 両方を合わせた交通費が15万円を超えた分は、課税対象となります。

マイカー通勤のガソリン代計算については「マイカー通勤のガソリン代の計算方法」で詳しく紹介しています。

高速道路の利用が「合理的」と認められる支給基準の具体例

高速道路代の通勤手当を非課税とするためには、その利用が「経済的かつ合理的」であると認められる必要があります。
単に「速いから」「楽だから」といった個人的な理由だけでは、合理的な通勤経路とは見なされない可能性があります。
会社が支給を判断し、税務上も問題ないとされるためには、客観的な基準を満たすことが重要です。

ここでは、どのような場合に高速道路の利用が合理的と判断されやすいか、具体的な基準を解説します。

基準①:一般道を利用した場合と比較して通勤時間が大幅に短縮される

最も一般的な判断基準は、高速道路の利用による時間短縮効果でしょう。

一般道を利用した場合の通勤時間と、高速道路を利用した場合の時間を比較し、後者が大幅に短い場合に合理的と判断されやすくなります。
どの程度の短縮で「大幅」と見なすかについて法的な定義はありませんが、企業の実務では「30分以上」や「1時間以上」といった基準を設けているケースが多く見られます。

これにより、従業員の負担軽減や業務効率の向上が期待できます。

基準②:高速道路を使わないと通勤が著しく困難な距離である

一般道での通勤が現実的でないほどの長距離であることも、高速道路利用の合理的な理由となります。

例えば、片道の通勤距離が50kmを超えるなど、一般道の利用では通勤に著しく時間がかかり、従業員の心身に大きな負担がかかる場合がこれにあたります。
このようなケースでは、高速道路の利用が通勤手段として不可欠であると判断されやすく、会社も通勤経路として認めやすい傾向にあります。

基準③:従業員の心身の負担軽減や安全確保につながる

時間や距離だけでなく、従業員の健康や安全を守るという観点も重要な判断基準です。

例えば、一般道の交通量が非常に多く渋滞が慢性化している、あるいは夜間や早朝の通勤で街灯が少なく危険なルートを避けられるなど、高速道路の利用が従業員の安全確保や疲労軽減に直接つながる場合は、合理的な理由として認められやすいでしょう。

要注意!高速道路の通勤手当で社会保険料が上がり手取りが減る可能性

高速道路の通勤手当が支給されることになり、所得税も非課税になるからと安心していると、思わぬ落とし穴があるかもしれません。
所得税の扱いと社会保険料の扱いは別であり、通勤手当が社会保険料の計算に含まれることで、結果的に毎月の手取り額が減少する可能性があります。

所得税は非課税でも社会保険料の計算対象には含まれる

社会保険料は、毎月の給与などの報酬月額を区切りの良い幅で区分した「標準報酬月額」を基に算出されます。
この報酬には通勤手当も含まれるため、高速道路代が支給されると標準報酬月額が上がり、結果として天引きされる社会保険料が増加し、手取り額が減る可能性があるのです。

通勤手当が標準報酬月額にどう影響するかについては「通勤手当は標準報酬月額にどう影響する?」で詳しく紹介しています。

まとめ

高速道路の通勤手当は法律で支給が義務付けられておらず、会社の就業規則や個別の判断によって支給の可否が決まります。
支給される場合は、ガソリン代などと合わせて月額15万円までが所得税非課税の対象です。

ただし、この非課税措置は、通勤時間の短縮など「合理的」な理由がある場合に限られます。
また、社会保険料の計算対象には含まれるため、手取り額に影響が出る可能性があります。

通勤管理Arvo」は、高速道路や有料道路の通勤手当の管理が行うことができ、その課税額や非課税額、社会保険料算定の基礎となる通勤手当月額を自動で算出しますので、 常に正確な金額で計算を行っていただけます。

通勤管理Arvo」にご興味がありましたらお問い合わせください。
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よくあるご質問

Q

通勤手当の非課税枠15万円には、ガソリン代と高速道路代の両方が含まれるのですか?

A

はい、含まれます。 マイカー通勤の場合、通勤距離に応じて非課税となるガソリン代と、支給される高速道路代を合計した金額が月額15万円の非課税限度額の範囲内であれば、所得税はかかりません。 それぞれの合計額が上限を超えないか確認が必要です。

Q

高速道路代を通勤費として支給する場合、会社はどのようなルールを設けるのが一般的ですか?

A

「片道通勤距離が40km以上」「高速利用で通勤時間が30分以上短縮される」など、客観的な距離や時間短縮効果を基準に設けるのが一般的です。 また、利用区間の指定や上限料金を設定し、ETC利用明細の提出を義務付けて実費精算するなど、公平性を保つためのルールを就業規則に明記する会社が多いです。

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監修者:土田恵理

製造業の社内SEを経てバイトルヒクマ入社。入社後は通勤管理ソリューションの専門SE一筋、数多くの企業での通勤管理業務の効率化プロジェクトに参画したのち、通勤管理Arvoの初期開発リーダーを務める。
現在は、エバンジェリスト・営業・広報・マーケティングなど多角的に活動。

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